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日常のあれこれ

徒然 映画

ゼミが終わった。カメラについて学ぶ良い機会だったと思う。しかし思ってた以上にあっさりとあっけなく終わったので拍子抜けというかんじ。と言いつつもためにためた提出課題が待っているので既に嫌になってきてはいる。言葉にするとしっくり来ないのはきっと理解が足りないのだろうな。昼をゼミの子と食べて、ようやくアドレスを交換した。じゃあまた会えたら、などとお互いに変な別れ方をして笑った。後期のゼミも一緒だったら良いなと思う。どの人が残って、誰がいなくなり、誰が入ってくるのだろう。とりあえずもっと人が減ると良い。


3限の途中で帰って高田馬場へ行き、早稲田松竹で映画を見た。ラース・フォン・トリアーの特集、割と周りの人が口にしていたのと興味のある作品だったこともあり、15時のメランコリアの回から見ることにした。正面列の真ん中らへんの、左隣はカップル、右隣は60くらいの男性という空き席に座る。少しして男性が席を離れるので少し見ていてもらえますか、と声をかけてきたので、了承して席を確保し、2、3分経ったころ男性が戻ってきて、その手にはオランジーナが2缶握られており、これ前から飲んでみたかったんですよね、良かったらどうぞ、とこちらにひとつ差し出してきた。まさかいただけると思わなくて驚き、ありがとうございます、と受け取る。これ炭酸なんですよね、あまり売ってませんよね、そうなんだよね、これCMがおもしろくてさ、などと他愛ない会話をしていたらベルが鳴り、上映開始になった。
メランコリアは常に気の休まらない映画だった。手持ちっぽいカメラの揺れも影響していると思う。この監督の作品はどの映画も誰も幸せにならないしつらい、という印象が強くあったので、この作品が初鑑賞でもあったのだが、冒頭の幸せな部分から始まってどの場面も何かのフラグだとしか思えなくて、いつ駄目になるのか、次か、これか、とずっと胸を痛めながら見てしまった。途中途中に挟まれる皮肉的な台詞に、隣のカップルの男のほうが鼻で笑うのが気に障ったのもあり、あまり良い状態で見れなかったように思う。先入観に負けてしまった。最初のスローモーションの映像のぬるりぬるりと動く様がCGのようで不安をかきたてられた。空や星の映るシーン、月明かりで演出される夜の映像はどれも美しく感じた。関係ないけど胸の表面に浮く血管ってなかなかいやらしいなと思った。
上映が終わって一息つき、このまま続けて見ようかどうか迷っていたら、隣の男性がまたも席を離れ、戻ってきた時には今度はアセロラドリンクとクッキーを手にしていて、またひとつずつわたしに寄越してくれた。こんなに良いんですか、と聞いたら、良いんだ、遠慮しないで、と言い、お言葉に甘えて頂戴した。男性はこの近くに住んでいて、早稲田松竹には月4回は来るらしく、ほぼ常連のようになっているため顔パスで出入りできるらしい。ひとりで見るのつまんなくてね、いつもは土日に来るんだけど今日はほら、指怪我しちゃって、病院行った帰りに寄ってみたの、と包帯で巻かれた左中指を見せてくれた。この人もいるしと思いそのまま席に残っていたらほどなくして次の上映も始まった。
ダンサーインザダークは思っていたよりも全然良い作品だと感じた。こちらもメランコリア同様にどのシーンも何かのフラグなのでは、という気持ちで見てしまってはいたし、警官を殺すところなど見ていられないところ含め終わり方も展開もたしかに救われないにしても話としてはとても良かったと思う。ミュージカル仕立てである必要はなかったんじゃないかなあというか、逐一ポジティブな空想に浸るセルマが見ていてつらいのでもうやめて!というかんじだった。空想シーンと現実の色味の変化はすごく良いなあと思った。歌はジェフに目が見えないことがばれてしまうところ、線路の上でもう全部見たのよ、と歌っているところ。I've seen it all、調べてみたらゴールデングローブ賞やらアカデミー賞やらにノミネートされてたみたいね。どおりで。他人に勧められるかどうかは悩むところだけど、個人的には良い映画だなあと思った。常連の男性は前述の警官を殺すシーンでうう、と言って、先に帰りますね、ごみ捨てておくのでね、と退室してしまった。残りのクッキーも全部いただいてしまい、もっとちゃんとお別れできればなあと思ったが軽く言葉を交わして会釈するだけとなった。お元気で。また会えたら。とても嬉しかったです。ありがとうございました。


映画館を出た時には20時をまわっていて、新宿に寄って行こうと思っていたのだけどそんな体力は当然残っていなかったのでおとなしくそのまま帰った。馬場から乗るとなるとそういえば中学の同級生の早稲田のやつ、あいつが馬場だったなあと思いだす。そして偶然にも最寄り駅のひとつ前の駅で、そいつがドアの側に立っているのを見つけ、わーすごいと思って声をかけた。相手も気付いてくれて、うわあ久しぶり、と話しだす。今何やってんの、4年じゃん、いや実は違うんだよね、えっうそ、まじか、笑えるよね、一緒に卒業だよ、何やってんのうけるんだけど、てゆかわたし今日馬場にいたさ、早稲田松竹で映画見てた、あーそうなんだ、あるよねあそこ、何やってんの今、ラースフォントリアーって監督の作品、ダンサーインザダークとか、知ってる?いや、全然わかんない、芸術関係全然だめ、あはは
駅に着いて自転車で一緒に帰る。最近よく中学の人たちと会うから、機会あったら飲んだりしようよ、と話して、バイトの話でもやもやを相手に植え付けて別れた。中高一緒だったからといって在学中すごく仲良かったというわけでもないのに、たまに会うとさばさば話せて、そういうところがとても好きだと思う。
本当に今日は偶然が重なっていろいろおもしろい日だった。そしてすごく疲れた。家では母親がHow Deep Is Your Loveを口ずさんでいて、それからその曲が頭から離れなくなってしまった。良い曲。