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日常のあれこれ

思い出し記6

芸祭最終日ということで、フリマがしまった後の1丁目は例年通りぐっちゃぐちゃになっていた。友人の皆様も酒を飲み暴れて大騒ぎで、屋台に入ろうと道をはずれたが最後、人の流れがぎゅうぎゅうでひどくて屋台で呆然とその流れを見ることしかできなかった。友人3人を引き入れ屋台をまわすのを手伝いつつ飲んだり話したりし、ラストオーダー後に席に着いている人を追い出したりしていたら、同学年の人がこちらにカメラを向けて写真を撮ったりしていた。連れの人が「知らない人撮ってどうするの〜」などと言っていたので、「デ情の3年生ですよね、わたしもです」と声かけたら「え!なんで!噓!」と驚きだして、「わたし留年してきたんであんまり関わってないです」と言ったら「そっか、いやーでも僕もう辞めちゃったんで、学校」「え!!本当ですか、なんで」「ほんと、退学しちゃった、ずっと辞めたかったから」とのこと。力が抜けた。ほとんど知らない人だけどこの人は少し雰囲気が他と違う感じがして、仲良くなれたらおもしろそうだな、話してみたいな、と思っていたのだけど、たしかに学校であまり見かけないなと思ったらまさか辞めてしまっていたなんて。その辺のネタにはなんとなく気持ちが揺れてしまう。辞めたくて辞めてしまったのか、すごいな、ああ、としばし呆然としてしまった。
片付けきって野球部の飲み会に誘われたのだけど、面倒くさいのと友人たちと飲む約束をしてしまっていたのとで断ってしまった。しかし先に追い出した友人たちと連絡がとれなかったので、野球部の飲み会に出て時間をつぶすことにした。連絡がとれなかった間、友人のひとりがぶっ倒れて急性アルコールなんちゃらになりかけていたようで、みんなどうしてそんなにハメが外せるのかと、しかし無事でよかったと安心した。結局友人たちの飲み会はその倒れた子の家でやることになったので、こっちで集まってた人たちで軽くご飯を食べて解散し、野球部の飲み会はまだ続いてるであろうけど戻るのも変に思い帰路についた。
ひとり電車に乗ってぼんやりといろいろ考え事をして、きっと酒に酔ってまたなにかやらかすであろう友人のこと、お酒で失敗する人のこと、学校を辞めた同級生のこと、芸祭が終わること、そういえば毎年芸祭終わる時になんでこんなことしてんだろ、と情けない気持ちになっているなあと思い出し、どんどんどんどん気分が落ちて行って、本当はもっと誰かに構ってほしくて、まだ飲んで騒いだりだとかしたいなあと思った。久々にLINEで声かけてきた知人の相手をしていたらよそ見運転で職質にあい、情けない気持ちに拍車がかかる。家についても玄関先で座り込んでぼんやりとして、油断すると涙が出そうで、それを誰かに知ってほしくてでも言いたくなくて、言う相手もいなくて、一言「あー」とつぶやいたら友人から電話がかかってきた。驚いて電話に出ると「暇だったから電話しちゃった」とのこと、その一言に安心して一方的につらいつらいと泣き言をわめいてしまった。どうしてひとりで生きていかなきゃ行けないんだろう、どうしてつらいことばかりなんだろう、何しても楽しくないよ、寂しいようつらいようと言っているうちに涙が止まらなくなって、友人がそうだねえそうだねえと笑いながら聞いてくれて救われた。ただただ聞いてくれて本当に助かった。こいけが思ってるほどみんな繊細じゃないから安心しな、無心に動くんだよ、と。最後に撮影の話をして電話を切った。鏡を見たらマスカラが涙のあととなって頬に流れていて、汚い顔だ、漫画のようだなと思った。


楽しんでいる人たちがいる中で楽しめないのは自分が悪いんだろうと思う。だから芸祭はきっと楽しまなければいけないものなんだろう。実際芸祭が終わった今、みんなもう一度芸祭したい、と言っていて、もう一度なんてごめんだわと思っているのって少数派のよう。そう思ってる人は単純に言ってないだけだろうけど。
毎年思う。もう芸祭はいいわと。でもみんなに取り残されるのが嫌で参加して、最中は楽しめているのに、最終日の終わりに鬱屈とした気分になって終わる。
それも今年で最後でしょう。来年はきっと誰かが来ることにならなければ行かない。それでいいや。
芸祭お疲れさまでした。自分の作ったものを買っていってもらえることはとても嬉しいなあと思いました。